業務用エステスチーマーの導入を検討している方に、おすすめの記事です。 サロン用の美容機器のひとつが、精製水を加熱して蒸気を発生させる「スチーマー」です。
肌にうるおいを与えたり毛穴の汚れを浮かせて落としやすくしたりと、さまざまな効果が期待できます。 本記事では、サロン向けの業務用エステスチーマーの種類や選び方などを、詳しく解説します。
業務用エステスチーマー(フェイシャルスチーマー)とは
「業務用エステスチーマー(フェイシャルスチーマー)」は、フェイシャルサロンの施術で最初に使われる美顔器です。 精製水を加熱して発生させたスチームを顔にあてることで、以下のような効果が期待できます。
① 保湿 角質層がうるおい、透明感のある肌を目指せます。
② クレンジング 毛穴が開いて皮脂やメイクなどの汚れが浮き上がり、ディープクレンジングできます。
③ 血行促進 肌が温められると血管が拡張し血行が促進され、肌の新陳代謝が活発になる効果も見込めます。
④ リラックス 温かいスチームにより心地よくリラックスした気分になります。アロマオイルを使って香り付きのスチームを発生させる機器もあり、極上の癒し体験を提供します。
また、施術室を快適な湿度にコントロールする際にも役立つので、フェイシャルサロンでは必ずといっていいほど導入されている機器です。
業務用エステスチーマーの3つのタイプ
業務用エステスチーマーは、「卓上スチーマー」、「単体スチーマー」、「複合スチーマー」の3つのタイプに分けられます。 このセクションでは、それぞれのタイプの特徴について詳しく解説します。
卓上スチーマー
「卓上スチーマー」は、コンパクトサイズで持ち運びしやすい業務用エステスチーマーです。設置スペースが限られる個人・小規模なサロンに適しています。
スチーム機能は単体スチーマーと同等ですが、連続使用時間が短い点や、ノズルの可動域が限られる点などがデメリットです。 一方で、価格は安いものが多く、家庭用のスチーマーと同等の数千円から購入できる機器もあります。
初めて導入する方や、コストを抑えたい方にも向いています。
単体スチーマー
「単体スチーマー」は、スチーム機能に特化した業務用エステスチーマーです。価格は1万円台からで、新品の機器でも導入しやすくなっています。
コンパクトかつ軽量で構造もシンプルなので、操作性は高いです。 スチームは可動式ノズルで任意の箇所に噴射することができるので、設置場所や施術スペースを問わず扱えるメリットもあります。
さらに、タイマー機能や紫外線ランプによる除菌機能、空焚き防止などの安全機能が搭載されたものもあります。
複合スチーマー
「複合スチーマー」は、バキュームやスクライバー、イオン導入など、豊富な機能が搭載された業務用エステスチーマーです。 きめ細かなスチームや勢いの強いスチームを噴射することもできるため、高い保湿効果やクレンジング効果を発揮できるのが強みです。
出力も高く、機器の立ち上がりも早いので、スムーズに施術を進められます。 一方で、価格の相場は10万円台からで、機能が多くなるほど高額です。
そのため、初めて導入する際には、まずは機能がシンプルな機種がおすすめです。エステを開業後、使用しているうちにパワー不足や機能不足を感じるようになってから、必要な機能を備えた機器へ買い換えると良いでしょう。
業務用フェイシャルスチーマーを選ぶ時のチェックポイント5選
ここでは、業務用エステスチーマーを選ぶ際に、押さえておきたい5つのポイントを紹介します。 機種によってはかなりの高額になるため、インターネット上の口コミなども参考にしながら、後悔しないように時間をかけて比較・検討してください。
1.必要な機能が搭載されているか
業務用エステスチーマーを選ぶ上で、機能は最も重要です。 スチーマーに搭載された機能は、顧客満足度に影響し売上増にもつながります。
前述の通り、業務用エステスチーマーには、機能を1つに絞った単体型と、複数の機能が搭載された複合型があります。複合型は提供するメニューを増やせますが、機能が増えるほど価格も高くなります。
サロンのコンセプトに照らし合わせて、ターゲット層のニーズに合致した機器を選ぶとよいでしょう。 また、デモ機の貸し出しを行っているメーカーもあるので、購入する前に機能や効果などを実際に確認しておくこともおすすめです。
2.操作のしやすさや安全性はどうか
業務用エステスチーマーは、ビーカーに入った精製水を沸騰させてスチームを発生させています。 そのため、ビーカー部分や電熱部分などの高温になる箇所に触れてやけどをしないよう、注意しなければなりません。
操作が複雑で扱いにくい機器は、転倒や操作ミスによって思わぬ事故が起こるリスクがあります。 操作のしやすさや安全性を考慮しながら、スタッフに任せても安心して使える機器を選ぶのがおすすめです。
転倒防止やお湯飛び防止、空焚き防止などの安全機能を重視しても良いでしょう。
3.製品保証やメンテナンス体制が整っているか
業務用エステスチーマーは、水を加熱してスチームを発生させる機器のため、経年劣化が激しいパーツもあります。劣化により機器の立ち上がりが遅くなったり、ニオイが気になったりすることがあります。
製品保証が3~5年と長期に設定されている機器や、国内工場があり代替品を即日発送してくれるメーカーなどを選ぶのもおすすめです。 なお、中古品のスチーマーは、新品と比べて劣化が進んでいるため、故障しやすく修理頻度が高くなります。
保証期間が終了し、メンテナンスサポートが終了している可能性もあるため、注意が必要です。
4.アフターフォローが受けられるかどうか
業務用エステスチーマーは、導入すればすぐに売上が増えるわけではありません。スチーマーをどのように活用し、顧客満足度を向上させられるかが重要です。
そのため、スチーマー選びでも、メーカーからのアフターフォローが受けられることを重視して検討するのがおすすめです。 スチーマーの導入研修はもちろん、手技技術や経営ノウハウについての講習などの特典が受けられれば、売上アップに役立ち、導入コストも回収しやすくなります。
スチーマーで新たな付加価値を生み出したいと考えているサロン経営者の方は、アフターフォローが受けられるメーカーを積極的に選ぶと良いでしょう。
5.価格と支払方法
業務用エステスチーマーを購入するにあたり、価格も重要です。卓上型で数千円のものもあれば、複合型では20万円を超えるものもあります。
初期費用を抑えるには、以下のような方法があります。
① 新品を分割払いで購入 高性能な最新機器を入手できます。一定期間、毎月利子・手数料を含めた支払いが発生し、トータルでは一括購入より割高になります。
② 中古品を購入 新品より安いため一括購入しやすいです。しかし、保証期間が切れているケースや、修理用の部品の在庫がないケースなどもあるので、注意が必要です。
また、新品の最新機器と比べて機能が落ちることは避けられません。
③ レンタル レンタル会社が所有する機器を、一定期間借ります。初期費用を抑えられメンテナンス費用も不要です。
しかし、基本的にレンタル会社の在庫から選ぶことになるため、選択肢が少ないうえに中古品が多くなります。また、長期間のレンタルでは、リースより割高になることも多いです。
④ リース リース会社が購入した機器を、一定期間借ります。最新機器もリース可能です。しかし、原則として中途解約ができず、メンテナンス費用も負担しなければならないなどのデメリットもあります。
まとめ
今回は、業務用エステスチーマーについて解説しました。
・精製水を加熱して発生させたスチームを顔にあてる美顔器の一種。
・「保湿」・「クレンジング」・「血行促進」・「リラックス」などの効果が期待できる。
・「卓上」・「単体」・「複合」の3つのタイプがあり、スチーム性能や機能、価格などが異なる。
・商品選びのポイントは、「機能」・「操作性・安全性」・「保証対応」・「アフターフォロー」・「価格」など。
この記事が、みなさまの業務用エステスチーマー選びの参考になれば幸いです。